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音楽評論家、ミュージシャン、DJ、占い師:鳥井賀句の日々徒然のブログ
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1月27日(火)
朝TVをつけると、大口広司さんが亡くなったことを知った。広司さんは元テンプターズのドラマーで、その後PIGや萩原健一のバックやウォッカ・コリンズなどでもドラムを叩き、映画俳優としても『夜逃げ屋本舗』などに出演していた。58歳の死は余りにも早すぎる。肝臓ガンだったそうだ。
 広司さんとは、知り合いのミュージシャンの紹介で、昔何度か一緒に飲んだことがある。たぶんもう15年くらい前のことだ。ローリング・ストーンズが大好きだった広司さんと、よくストーンズのハナシをしながら飲んだ。背が高く、ニヒルでかっこいい人なんだが、飲むと次第に酒乱になり、首を絞められたり、からまれたりと、酒癖の悪さが玉に傷だった。彼の酒癖の悪さに、ボクのほうから付き合いを断ったのだった。ファッション・デザイナーもしていてブランドも立ち上げたが、それも倒産し、奥さんだった女優の真行寺君枝さんとも離婚となり、その後はあまり噂を聞かなかったが、少し前に自己破産していたことを聞いた。最近は死の直前まで映画に出ていたそうだ。
 アイ高野さんやデイヴ平尾さん、そして大口広司さんと、グループ・サウンズ時代の名プレイヤーが次々と亡くなっていくのは、あまりに早すぎる気がする。自分もまだまだ死にたくはない。やりたいことがまだまだ沢山あるから。そのためには健康に気をつけねばならない。大口広司さんのご冥福を心からお祈りする。
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1月7日(水)
Ron Asheton, Legendary Iggy Pop and The Stooges guitarist, Prince of (Raw) Power found dead at 60 at his home in Ann Arbor, Michigan

イギー・ポップのストゥージズのオリジナル・メンバーで、ギタリストのロン・アシュトンが、現地時間の1月6日ミシガン州アン・アーバーの自宅で死んでいるのを発見された。ドラッグとかではなく、心臓発作が死因とのこと。享年60歳だった。偉大なるストゥージズの名曲「NO FUN]や「I WANNA BE YOUR DOG」等の最高にかっこいいギターリフを手がけた男、ロン・アシュトン。彼こそ元祖パンク・ギターのパイオニアだった。せっかくストゥージズが再結成され、新譜も出し、これからまた彼の活躍の場が準備されていたのに、残念だ。ロン・アシュトンの死を心から追悼する。RIP///


1月1日(木)
★12月30日は新宿JAMで「紅白JAM合戦」というガレージ系イヴェントにPEACOCK BABIESで出演。デリシャ・スウィートスやキノコホテル、その名はスペイド、田渕純などに混じってトリに出演。JAMのこの年末イヴェントは去年も出たが、とても楽しく、おまけに飲み放題で、お客さんもいっぱいで楽しい。オレたちもとても気持ちよく演奏することができた。この日はイタリアに家族旅行に行っているPICAの代役で、メイちゃんにベースを弾いてもらったが、彼女のぶっといベースはさすがだった。
 終演後いつものように居酒屋で打ち上げ&忘年会をやってから、ゴールデン街の「夜間飛行」へ。カラオケにも行って、朝6時に帰宅。PEACOCK BABIESのデヴューCDも、4月に発売が決まったので、今年はツアーなどもやって、もっと活動の場を広げていきたい。

★大晦日は今年は一人で家でまったりして、お笑い系のTVを観ていた。元旦になるとさすがに退屈で街に出て、吉祥寺のヨドバシカメラに行き、新しい自転車を買ってしまった。今まで乗っていたのが壊れてしまったので、LAND ROVERのマウンテンバイク・タイプの6段ギアのものを買った。走りは軽快だが、買い物かごが取り付けられない。

★2008年は天中殺は脱し、そんなに悪いことは起こらなかったが、特にいいことも起こらなかった。新たな計画を始めたいのだが、その準備がまだ調っていないという、「待ち」の1年間でもあった。今年こそは準備を終え、新しい計画に着手したいと思う。

★2008年は相変わらず過去の音楽を再発見することに忙しかった。あいかわらず歌謡曲と、70年代のサザン&ノーザン・ソウルもの、ラテン・ジャズのブーガルーものをよく聴いていたが、2008年に愛聴していたアルバムをいくつかあげておくと

●尾藤イサオ「ワーク・ソング」・・60年代日本語のロックン・ロールの先駆者は間違いなくこの人だ。エリック・バードンばりにシャウトするソウルフルな歌声は今聴いても感動的だ。

●渚ようこ「魅力のすべて BEST1996-2008」・・10月のコマ劇場リサイタルにも行ったし、今年は自分の中でも渚ようこの再評価がブームで、殆どのアルバムを集めてしまった。「哀愁のロカビリア」は名曲。

●ALICIA MAY「SKINNY DIPPING THE FLOWERS」・・・今年はACID FOLKものにはあまり手を出さなかったのだが、このアリシア・メイの76年の幻のアルバムの復刻には心躍らされた。ジョニ・ミッチェルの「ブルー」をもっとカラフルにしたサウンドと透明な歌声は絶品だ。

●MICHAEL DEACON「RUNNIN’ IN THE MEADOW]・・・アメリカのシティ・ポップ系のシンガー&ソングライターの75年のアルバムだが、ピーター・ゴールウェイやデビッド・ルイスにも通じる「ひとり感」がとても心にしみこんでくる。

●JOE DIORIO「SOLO GUITAR]・・・経歴はよく知らないが、ジョー・ディオリオというジャズ・ギタリストの1975年のエレキ・ソロ弾きアルバム。ガボール・サボが大好きなオレだが、この人にも「india]というややラーガな曲がある。全体にジャズのスイング感よりも、アシッド感の強いギタリストだ。夜聞いているとなかなかいい。

●BETTY LAVETTE[CHILD OF THE SEVENTIES]・・・70年代の黒人女性ソウル・シンガーものもよく聴いたが、マーヴァ・ウィットニーやローラ・リーと共に、もっともよく聴いたのがこのベティ・ラヴェット。アトコに沢山録音を残しているが、ジャニスもカヴァーした「ピース・オブ・マイ・ハート」やニール・ヤングの「ハート・オブ・ゴールド」の歌いっぷりが素晴らしい。

●「LET’S BOOGALOO]・・・後半ラテン・ジャズのブーガルーものにはまっていたんだが、このオムニバス・シリーズは4集まで出ていてどれもいい。ファンキーでジャジーなラテン・ソウル集。DJでもよくかけたな。

●近藤智洋「二つの鼓動」・・ピールアウトのヴォーカルのソロ2作目だが、楽曲のクオリティといい,歌と演奏のピュアネスといい、久々にこんなにいい日本のシンガー&ソングライターの歌を聴いたという感じだ。まだそれほど聴きこんではいないが、当分聴いていくだろう。

●LOACH・・・今年「青い部屋」で初めてライヴを聴いたブルース系シンガー&ソングライターの自主制作ミニアルバム。声はスライダーズのハリーみたいなしわがれ声で、ベースでそのスライダーズのジェームスがサポートしているんだが、歌詞の世界がボブ・ディランかというくらい文学的かつ硬質で素晴らしい。特に昨今の精神を病んだ少女たちに歌いかけた「メリーさんの羊」は本当に凄い歌だ。耳を持っているレコード会社のディレクターなら、絶対に聴きに来て欲しい。

●BRAINWASH BAND「ROCK&ROLLING SPIRIT]・・・80年代に一部で「赤いキャロル」と呼ばれたロックン・ロール・バンドのファーストとセカンドを、ボーナス・トラック付きで復刻させたお徳用盤。マックショウのメンバーも推薦文を寄せているが、いや、今聴いてもどの曲も超かっこいい、ロケンロール!

●THE ROLLING STONES[SHINE A LIGHT]・・・サントラもDVDもいいけど、やはり一度は映画館へ行って大画面で体験して欲しい、ストーンズの最高に優雅でかっこいいライヴ映画。マーティン・スコセッシ監督はやはり冴えている。キースのかっこいいこと。65歳になってもこんなにかっこいいジジイがいるだろうか?

12月25日(木)
★昨夜は「青い部屋クリスマス・ラウンジ」という企画で、サンバのサンバネコと、名古屋から来てくれた流麗なヴァイオリンとギターのユニット、エモーショナル・アワのそれぞれ素晴らしい演奏を聴き、まったりと心地よいイヴの夜を過ごした。クリスマス・スペシャル・ディナーの予約が10組入って、ボクが久々に厨房に入って、パスタ(ゴルゴンゾラ・チーズのスパゲティか、シーフードのペスカトーレ)とオードブル2品(スモークサーモンの生春巻き=ヨーグルト・スウィート・チリ・ソースと、手羽本のカレー・マンゴー・ソース)作り、好評であった。料理を作るのは好きで苦ではない。ただ、ちゃんと食べてくれる人がいればだが。

★深夜家に帰ると、飯島愛が死亡したとのニュースを見てショックを覚えた。特に彼女のファンではないが、AV出身ながら、言いたい事をズバズバ言っていた彼女の姿勢は痛快だった。自殺ではなく、病死のようだが、最近のブログには「鬱だ」、「円形脱毛症になった」等の心の悩みを書き込んでいたという。この1,2年、ボクの周りにいる20代、30代の女性、特に音楽をやっている若い子の多くが、パニック障害や、リストカット症候群、離人症、鬱、神経症・・などの病を抱えていることを知って、少なからずショックを感じてきた。「元気だせよ」などと言っても、病気なのだから、そんなに簡単に治りはしない。多くの子が抗鬱剤を処方されて、かろうじて神経の均衡を保っている。飯島愛の場合も、そういう抗鬱剤の世話になっていたのだろうか。外から見ればルックスも悪くないし,歌も上手くて元気な子が、不安で、自分をコントロールできない生活を送っているのを見ると、なんとか、そういった不安を取り去ってあげたいと思うが、この問題は非常に繊細な問題でもあるから、本当に優秀なカウンセラーやセラピストが必要なのかもしれない。いずれにしろ、この問題はボクの周辺にも常に付きまとっているので、今後も考えていきたい。
12月24日(水)
★今年もクリスマス・イヴがやってきたが、ニュースではSONYやキャノンといった大手会社が派遣社員や社員の大量解雇を行い、世の中は未曾有の大不況に陥っている。社員寮を追い出され、住む家もなく、ホームレスになったり、ネットカフェ難民になっている人の数も増えている。この寒さにホームレスになってしまった人は、どんなに寒さに震えることだろう。バブル期には「一億総プチブル」なんていわれたが、今や格差社会で、一部のセレブは贅沢三昧し、一部の人は住む家もなく、ホームレスになって寒空の下に凍えている。つくずく金・資本を持っている奴と、彼らに雇われ、こき使われる側の奴との格差を感じる。

★オレにしたって、この不景気で、仕事も減っているし、贅沢をする金も暇もない。ただ、寒さをしのげる家と、お腹を満たすメシが食えているだけ、ホームレスや解雇された人々よりはましだと思う。とにかく、あの麻生のバカ首相はすぐに退陣して欲しい。ホント、日本の政治は最悪だ。埋蔵金などがあるというなら、それを失業者やお年寄りや、弱者の援助にまわせ。

★クリスマスといっても、一緒に過ごす彼女もいないし、クリスチャンでもないので、イヴなんて関係ないんだが、今日は「青い部屋」でクリスマス・ラウンジという企画で、オレが1日シェフとなって、ライヴ・チケット+パスタ1品、オードブル2品、ドリンク1品=3500円で、スペシャル・クリスマス・ディナーを作る。作るメニューはもう決まったのだが、あとは来てのお楽しみということで。一人で淋しいイヴを過ごしている人は、今夜はサンバと、素晴らしいジプシー・ヴァイオリンのパフォーマンスもあるので、是非「青い部屋」に遊びに来て欲しい。
12月5日(金)
青い部屋リニューアルの8周年記念のパーティがあって、我がPEACOCK BABIESも20分だが、出演した。青い部屋のこの8年間に関わった歴代の出演者が一同に会したという感じで、お客さんは150人くらい入って、立っている場所を確保するのがやっと。戸川さんやソワレのシャンソン、紫ベビードールズのバーレスク・ダンス、エミ・エレオノーラら、キャバレー、シャンソン系の客層が殆どで、PEACOCKを初めて見る人が80%だったと思うが、エミちゃんやダンサーのチャタらから「凄く良かった」と多くの好評の声を貰い嬉しかった。見に来てくれた映画監督の玄さん、マナコ、ヨウジと、新宿ゴールデン街の「夜間飛行」に移動し、朝の5時まで痛飲。この店はなぜか落ち着くんだな。和恵さんは疲れてカウンターで寝ていた。

12月6日(土)
青部屋の「野良猫ロック」という企画に常連で出ているPLAYHOUSEの草野くんと吉祥寺で会い、彼らのアルバムのプロデュースを頼まれる。キャロルやクールスのフォロワーのR&Rバンドで、バジェットも余りないのだが、とてもいいバンドなので、協力することにする。レコーディングは2月にやる予定。

12月7日(日)
青で新しく始める予定のラテン・ナイトの企画でSさんと吉祥寺のタイ料理屋でミーティング。その後ジョージの「FUNK STEP」という初めての店で飲むが、ソウルやサルサやジャズなど、ファンキーな音楽が何でもかかる店で、とても気にいってしまった。

12月8日(月)
新宿にマーティン・スコセッシ監督が撮ったストーンズの映画「SHINE A LIGHT」を観にいく。勿論、先に試写会で観たし、映画評は今出ている「ミュージック・マガジン」に4頁書いているので、読んで欲しい。一言で言えば「映画界の鬼才マーティン・スコセッシのカメラが、
ロック界の巨人ローリング・ストーンズの魅力を等身大で写し取った
最高にエキサイティングでデリシャスな映画!!」ということになる。再度見ても大画面で見る今のストーンズのリラックスし、渋さを増した姿はとてもかっこいい。特にキース・リチャーズを見ていると、ホントにいい歳の取り方をしているなあと、憧れてしまう。わずか2500人収容の会場で彼らを撮ったスコセッシのカメラ・センスも最高だ。ゲストで歌うクリスティーナ・アギレラがかっこよくて、彼女のアルバムを買うことにする。この映画、ストーンズ好きなら、絶対映画館の大画面で観た方がいい。キースが言っていた。「60過ぎまでバンドをやってるのは何故か」と訊かれて、「オレはバンドをやるのが好きなんだ」と。そうだな、オレも今もバンドをやってるのは、それがとても楽しいからにつきるな。

12月9日(月)
雨で寒くて気分のすぐれない1日。やらねばならぬ雑用が山積みだ。ローラ・リー、キャンディ・ステイトン、エタ・ジェイムスらのディープな女性ソウル・ヴォーカルを聞き返している。他には朱里エイコ、弘田三枝子らがジャズやソウルを歌ったアルバムなど。朱里エイコの「ジョーのダイヤモンド」という歌と、大上留利子の「胸が痛い」という曲がこのところのお気に入りで、毎日聞いている。素晴らしい。いろいろと気が滅入ることの多い毎日だが、音楽を聴いていると命というか、心の奥のソウルに火がついて、ガンバロウと思わされる。だから音楽の力というのは素晴らしいのだ。


11月30日(日)
★ボクらPEACOCK BABIEのLIVEをよく見に来てくれるアメリカ人のCHADから招待を受けて、川口の彼の自宅でのサンクス・ギビンング・パーティにヨウジ、マナコらと行く。川口なんて初めて行ったが、赤羽から1駅で行けた。CHADは日本で黒沢明等の映画を勉強して、アメリカの新聞に北野武の映画評を書いて送ったりしていたジャーナリストだが、日本のロックにどっぷりはまり、中古盤を集めまくり、今ではそこいらの日本のロック評論家よりも、よっぽど日本のロックに詳しく、ジュリアン・コープの書いた間違いだらけの本を凌駕する、日本ロックの本を書こうと奮闘中の男だ。外見はプロレスラーみたいにでかいが、とても気の細やかな、優しい人物だ。
 彼がサンクス・ギビングにつきものの、七面鳥の丸焼きを焼いてくれて、自家製のグレイビー・ソースを絡めて喰うのだが、これがささみみたいにくせがなく、とても美味しかった。パーティは外人、日本人含めて10数人ほどになり、夕方にはCHADにインタヴューされたPANTAもやってきて、インターナショナルな午後を過ごした。CHADはマニアックなレコード・コレクターなのだが、各部屋がきちんと整理されていたのは感心した。足の踏み場もないオレの部屋に比べて。

★仕事が休みで、特に人と会う約束もない日には、まったりとして過ごすのも好きだ。日常の中でボクが感じる小さな「幸福感」というのは、猫たちが夜になって、ボクの布団の上に乗ってきて、甘えてくる時とか、自分で考えて作った料理が、我ながら「うめーえ!」という出来に仕上がった時とか、ヤフオクで落としたCDや洋服が、思っていた以上に満足のいくものだったときとか・・・まあ、そんなものかなあ。大きな幸福感というのにはあまり出くわさないな。

★DJをやっているから、あらゆるジャンルの音楽を楽しんでいるのだが、ここ最近は、ブーガルーなどのラテン・ジャズやクラブ・ジャズとか、40年代のバレルハウス・ピアノとか、マリアッチとかのメキシカン・サウンドとか、かと思うとロッド・スチュワートやトラフィックやデイヴ・メイソンとかの70年代英国ロックを聴きかえしていたり、と、まるで節操がない。でもいい音楽はいいのである。


11月14日(月)
THE WHOを武道館に観にいく。席は1階のピート寄りで、肉眼でもステージが良く見えた。04年の初来日時に横浜で見て、やはり彼らのライヴの凄さに感動したオレだが、今回は見るなら、やはり武道館で見たかった。このサイズ以上のアリーナ公演は、ストーンズにしろ、フーにしろ、フィルム・コンサートを見ているようで、どうも気分的に乗り切れない。ピートは黒のスーツの上下にポークパイ・ハットに黒いサングラスと、ギャングスター風でかっこよかった。殆どキャンディ・アップル・レッドのストラトキャスターを弾いていた。あの腕をブンブンと振り回すしぐさも健在だった。ロジャーはベストを着込み、薄い青のジョン・レノン風の丸いサングラスをしていた。少し声が枯れていたが、やはり声量は凄い。前回見て感心したリンゴ・スターの息子、ザック・スターキーのキース・ムーンばりのパワフルなドラミングも良かったが、前回観た時よりも、ドラムの音が小さいように感じたのが不満点だ。ベースのピノ・パラディーノはテクはあるが、ただ棒のように突っ立っているだけで、存在感は薄い。ジョンならもっとカッコよかったぜ。サイド・ギターとコーラスでピートの弟のサイモン・タウンゼントと、キーボードに昔フリーとやっていたラビットが参加しての6人編成。
ステージ後方には彼らの歴史的なフィルムや曲にあわせた画像が映し出され、選曲も代表曲はほぼ網羅されていたが、中盤には後期のややマニアックな選曲も。個人的には「マジック・バス」が聴きたかったけど・・・前回のように、ピートがギターを壊したりもなく、むしろ整然と行われた感じのコンサートだったが、やはり、THE WHOの曲の派手なイントロが始まると、ワクワクせずにはいられなかった。ビートルズ、ストーンズと並ぶ、ブリティッシュ3大バンドは、やはりTHE WHOであるのだから。歳は取ったとはいえ、やっぱりTHE WHOは素晴らしいバンドだ。横浜アリーナより「NAKED EYE」が1曲多かったそうだ。

17th November, 2008
THE WHO LIVE AT BUDOKAN

Can't Explain
The Seeker
Anyway Anyhow Anywhere
Fragments
Who Are You
Behind Blue Eyes
Relay
Sister Disco
Baba O'Riley
Eminence Front
5:15
Love Reign O'er Me
Won't Get Fooled Again
My Generation
Naked Eye

Encore:

Pinball Wizard
Amazing Journey
Sparks
See Me Feel Me
Tea and Theatre



11月14日(金)
★KGYとは、ボクがたまにやっているアコースティック・ギター3人によるユニットなのだが、「狂ったギャングとヤクザ」の略である(笑)。まあ本当は宮崎圭介、鳥井賀句、藤田ヨウジの名前を略したものなのだが。
 日ごろはPEACOCK BABIESやLOADEDといったロック・バンドをやっているオレだが、たまにアコースティツク・ギターで歌うのも好きだ。ジョニー・サンダースもアコギで歌った「ハート・ミー」というアルバムがあるし、ニッキー・サダンやヴァン・モリソンなんかも大好きなので、こういうアコギ・ライヴをやるのも好きなのだ。
場所は、東中野の「プリズン・トーキョー」という新しいハコ(旧「キング・ビー」)で、赤と黒のギターの本間くんの弟が店長をやっている。
ストーンズの「メモリーモテル」やディランの「クィーン・ジェーン」、PANTAの「RED]、遠藤ミチロウの「JUST LIKE A BOY」等のお気に入りの曲のカヴァー(ディヴ平尾さんの「ママリンゴの唄」もやった)とオリジナルの「すっぱい雨」、「1999」、「ジョニー・サンダース」、「MAYA」等を約1時間歌った。アコギで歌うほうが、歌詞がはっきりと聞こえていいと言ってくれる人も多い。この日は、高橋玄監督、BOOGIE BOY IKUTOやLOACH,LOOSERSの鈴木くんやBLGTZの田村くん・・・といったアーティスト連中が沢山見に来てくれて緊張した。
終焉後、高円寺の居酒屋で朝まで飲み会・・・さすがに疲れた・・・・
2008/11/17 (Mon) 日記 Trackback(0) Comment
dave hirao11月12日(火)
★ゴールデン・カップスのヴォーカリストだったデイブ平尾氏が10日、食道ガンのため、63歳で亡くなったそうだ。カップスは数あるGSの中でも最高に好きだったグループで、04年にカップスが再結成されたときはパンフレットや新聞に彼らをリスペクトする原稿を書いたりした。ギターのエディさんや、ベースの加部さんとは何度か会って面識はあるのだが、デイブさんとはお会いしたことがなかった。「愛する君に」に代表されるデイブさんのソウルフルな歌唱力は抜群だった。日本人でリズム&ブルースを歌える代表者の一人だった。だがボクには沢田研二が主演し、長谷川和彦が監督したTVドラマ「悪魔のようなあいつ」に、スナックのマスター役で出ていたデイブさんのコミカルなタッチが今も印象に残っている。あのドラマの劇中でデイブさんがいつも歌っていた「ママリンゴの唄」という曲がとても好きで、PEACOCK BABIESの出前のBGMでよくかけていた。「覚えてますか、夏の日の終わり、あの子と会った、店はママリンゴ、愛することが,悲しいことだと、初めて知った、それもママリンゴ・・・愛したけれど、愛されなくて、夜の明けるまで、泣いたママリンゴ・・離れてみれば、懐かしすぎる、あの子もこの子もいない、ママリンゴ・・・恥ずかしそうに、一人また二人、戻ってくるだろう、ここへママリンゴ・・・それでもやはり生きててよかった、いつかはあの子に会えるママリンゴ」
デイブ平尾氏のご冥福を心からお祈りする。

鳥井賀句