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音楽評論家、ミュージシャン、DJ、占い師:鳥井賀句の日々徒然のブログ
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1293f691jpeg5月1日(木)
恵比寿ガーデンホールにシーナ&ザ・ロケッツの30周年記念LIVEを観にいく。鮎川&SHEENAさんにはプライヴェートでも仲良くしてもらっていて、鮎川3姉妹も彼女たちが10歳くらいの頃から知っている。いつも変わらぬ鮎川&SHEENAだが、一口に同じバンドを夫婦で30年もやり続けてきたことって、これは実際やるとなると、相当大変なことだと思う。夫婦や恋人だって30年間も持続するなんて難しいのに、二人でバンドを30年もやり続けてこれたなんて、これは正直凄くリスペクトに値することだ。超満員の会場には、そんな彼等の長い歴史を振り返るかのように、多くのゲストが登場した。YMOの高橋ユキヒロ、細野晴臣、元ウエストロード・ブルース・バンドの永井ホトケ、元ルースターズの花田裕之、元ミッシェルガンの千葉、サンハウスの柴山裕之、そして内田裕也さん、と、いかに彼らが新旧のロック世代とコミュニケートしながら、この30年を生き抜いてきたかが理解できる人選だった。自分たちより上の世代への欠かさぬリスペクト、そして自分たちより下の世代への暖かいサポート・・その両方をいつも自然体で体現してきた鮎川&SHEENAだからこそ、彼らはこんなに長い間この日本のロック界に生き残ってきたのだ。ひとつにはまず何よりもロックンロールという音楽に対する限りない愛情、そして自分たちがロックンロールをやり続けるという強い意志、それを鮎川&SHEENAは決して捨てなかった。ロックンロールを決して、特殊のアウトサイダーたちのものとせず、家庭を築き、子供を育てながら、奇をてらわずに自然体で地道にやり続けることで、他の一時のセンシェーショナリズムで消えていった多くのバンドよりも、今まで生き残ってくることができたのだ。久々のニュー・アルバム『JAPANIC』には、「ジョニー・B.グッド」や「マイ・ウェイ」といったロックのスタンダードも収められ、いつもと変わらぬルーツ・ロックン・ロールをはじけるようなパワーで聴かせている。それを旧態依然とした回顧趣味などと思う人には結局のところ、ロックンロールもブルースもその本来の「あるべきもの」としての存在論などわかるわけもないだろう。30年後の今日も30年前と変わらぬロックンロールへの愛をステージから溢れんばかりに放射していた鮎川誠&SHEENA,そしてROKKETSのメンバーには、見ていて目頭が熱くなるものがあった。会場には彼らを慕う数多くの若手ロック・ミュージシャンが溢れていた。
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鳥井賀句