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音楽評論家、ミュージシャン、DJ、占い師:鳥井賀句の日々徒然のブログ
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1月25日(金)
TVの「誰でもピカソ」で「ちあきなおみ伝説」を見た。
ちあきなおみは、名曲「喝采」でレコード大賞を取っているし、一時コロッケがモノマネしたりして名前は知られているが、彼女について、オレも深くは知らなかった。
昨年からPEACOCK BABIESをスタートさせ、それまで遠ざけていた日本の昭和歌謡曲を色々と聞くようになり、その中で、ちあきなおみの素晴らしさを大いに認識した。
とにかくものすごい歌唱力と表現力を持つ歌手だが、オレは彼女の「夜へ急ぐ人」という曲にやられた。この曲はあのアングラ・フォークの友川かずきが書いた曲で、まるで「シュール歌謡」とでも呼べる愛の不条理を見事なアーティステックな歌詞とイメージで歌いきっている。
ちあきのその歌が入っている『あまぐも』というアルバムは、Aサイドを河島英吾に、Bサイドを友川かずきに曲を依頼して、バックをゴダイゴが演奏し、彼女がシンガー&ソングライターものに接近したアルバムだが、とにかく友川の作品が全て凄く、ちあきも見事に歌いきっている。ただ「夜へ急ぐ人」はベスト盤に入っているシングル・バージョンの方がずっといい。

 彼女は決して一箇所に留まらず、フォークやニューミュージック、演歌、ジャズ、シャンソン、ポルトガルのファド等、様々なジャンルの歌に挑戦し、持ち前の天才的な歌唱力で、見事に自分のものとしていった。最近知ったのだが、彼女の結婚した夫は、「野良猫ロック」等にも出演していた、俳優の郷 瑛司だったそうだ。そして夫が病死すると、彼女は一切の芸能活動をやめて引退してしまった。そして彼女は幻の歌手として今や伝説として語られる存在になっていたのである。

 TVでは彼女が歌う映像がいくつか流れたが、特に「ねえ、あんた」とう曲は、まるで、シャンソンのように、お芝居のように、愛する男に歌い語りかけるちあきの表現力が、鳥肌が立つほど素晴らしかった。まさに天才である。彼女のステージがもう2度と見れないのなら、せめてDVDくらい発売できないものか。もう一度言う。ちあきなおみは天才的なシンガーである。
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鳥井賀句