忍者ブログ
音楽評論家、ミュージシャン、DJ、占い師:鳥井賀句の日々徒然のブログ
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

5月18日(日)
日比谷の野外音楽堂で、JAPAN ROCK BAND FES 2008というコンサートを観る。出演したのはBLUES CREATION,紫、めんたんぴん、頭脳警察、という60-70年代日本のロックの歴史的なバンドばかり。はやいハナシが、オジン・ロッカー大集合という感じか。チケもオヤジ世代に向けてか、立ち見で5000円、椅子席6500-10000円と高い。会場にはやはり50代以上の人たちが殆ど。
めんたんぴんはヴォーカルの佐々木忠平とは知り合いなのだが、今回の再結成はこれだけのものだそうで、オリジナル・メンバーではなく、ギターには元アイドルワイルド・サウスの松浦などが加わり、相変わらずグレートフル・デッドゆずりのレイドバックしたアメリカン・ロック・サウンドを聴かせていた。しかしさすが歌も演奏も余裕である。
2番手の紫は、その名通り、当時は日本のディープ・パープルといわれていた沖縄産のハード・ロック・バンド。今聴くと、テクニック的にも大したことはなく、すごく古臭い感じがした。
3番手は最近また再始動した頭脳警察。今回はPANTAのソロでバックをやっている陽炎がバックに参加し、よりグレードアップしたサウンドを聴かせていた。おなじみの頭警ナンバーのオンパレード。PANTAは今までずっと現役なだけに、やはりステージも歌も凄くパワフルだ。70年代初期にこの野音でよく頭脳警察を見ていたが、今の方が当時よりもパワフルな気がする。それって凄いことだ。
最後が30年以上ぶりになるBLUES CREATION。CREATIONではなく、ギターの竹田和夫がまだ高校生の時にデヴューしたブルース・クリエイションだ。久しぶりに竹田のギターを聴いたが、いやー、素晴らしい。火を吹くマシンガンのようなブルース・ギターだった。ブルース・ギターを弾く人は多いが、ここまでエモーショナルに弾ける人は、そうざらにはいないだろうと思った。全盛期のピーター・グリーンとタメで勝負できる気がした。
70年代野音に集っていた長髪のロック世代も、今や頭のはげかかったオヤジとオバサンになった。時の流れは残酷である。だが、いいではないかと思った。もはやロックは若者だけの音楽ではないのだ。高齢者のための、シルヴァー世代のためのロックだって、必要とされているのである。つまり歳をとっても、演歌やフュージョンに走らず、ずっとロックを聴き続けてきた世代がこの日本にも確実に育ってきたということであろう。

 

PR
この記事にコメントする
お名前
タイトル
メールアドレス
URL
コメント
パスワード   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
この記事へのトラックバック
この記事にトラックバックする:
鳥井賀句