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音楽評論家、ミュージシャン、DJ、占い師:鳥井賀句の日々徒然のブログ
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5月2日(土)
ガンと闘っていた忌野清志郎が、58歳でこの世を去った。一時は、回復して武道館でも復活したのに、本当にショックだし残念だ。
清志郎のステージはまだRCサクセションが、フォーク・バンドの頃の70年代初期から見ている。清志郎とはRCがロックになってから80年代に何度かインタヴューしたことがある。彼と親しくなったのは、ジョニー・サンダースが最期の来日をした91年で、清志郎が丁度来日していたジョニーに声をかけ、丁度RCがレコーディングしていた『COVERS』のアルバムのレコーディングにジョニーを誘った時だ。ジョニーの私設マネジャーをしていたボクはその前に原宿クロコダイルの山口冨士夫のライヴにジョニーと清志郎を連れて行き、3人のセッションが実現した。
その後深夜に東芝のレコーディング・スタジオにジョニーを連れて行き、ジョニーは2曲をRCと録音した。そして4月にジョニーが死ぬと、その追悼ライヴに清志郎は真っ先に参加を申し込んでくれ、ボクが編集したジョニーの追悼写真集にも、暖かい文章を寄せてくれた。翌歳の正月には子供が生まれた清志郎から年賀状が届いたのは、ボクのひそかな自慢の一つだった。
R&Bに根ざした類まれなる歌唱力とグレイトなライヴ・パフォーマンスも素晴らしかったが、彼はどこまでも反骨精神の持ち主で、反原発や反権力の歌詞をブラックな笑いと共に歌い続けた本物のパンクだったと思う。
7月25日(土)に渋谷「青い部屋」で彼の追悼LIVEをやることにする。経費を引いた利益は、全て彼の家族に送る予定だ。清志郎のご冥福を心より、お祈りする。

<訃報>忌野清志郎さん58歳=ロック歌手 がん治療続け

5月2日22時54分配信 毎日新聞

<訃報>忌野清志郎さん58歳=ロック歌手 がん治療続け
忌野清志郎さん
 「ベイベー!」や「愛し合ってるかーい!」などの決めぜりふ、奇抜な衣装と演出で知られるロック歌手、忌野清志郎(いまわの・きよしろう、本名・栗原清志=くりはら・きよし)さんが2日、がん性リンパ管症のため死去した。58歳だった。葬儀は9日午後1時、東京都港区南青山の青山葬儀所。喪主は妻の栗原景子(くりはら・けいこ)さん。

 東京生まれ。68年に中学校の同級生らと、忌野さんをリーダーとするバンド「RCサクセション」を結成、70年に「宝くじは買わない」でデビューした。72年には「ぼくの好きな先生」が、80年には「雨あがりの夜空に」が大ヒット。82年には坂本龍一さんと組んでリリースしたシングル「い・け・な・いルージュマジック」が社会現象を巻き起こし、日本の「ロックの神様」としてコンサートのほか、CMや映画などで活躍した。

 一方、「音楽は時代の刺激剤であるべきだ」との信念を持ち、政治的なメッセージを込めた歌も歌った。そのため、反原発を扱ったアルバム「COVERS」やパンクロック風にアレンジした「君が代」が入ったアルバム「冬の十字架」が一時、発売中止になったり、コンサートで突然「あこがれの北朝鮮」「君が代」を歌って、FM中継が中断したこともあった。

 06年7月に喉頭(こうとう)がんと診断され入院。治療を続けた後、08年2月に日本武道館で本格復帰した。しかし、同7月、左腸骨にがんが転移していたことが判明、再び活動を中止し放射線治療などを続けていた。

 ◇自分の道を貫いた

 ▽音楽評論家、田家秀樹さんの話 日本のロックバンドと日本語のロックの原形をつくった人だった。忌野さんがリーダーだったRCサクセションは、黒人音楽と日本語を初めて結びつけ、またビジュアル系の元祖でもあった。反原発の曲をつくるなど、ロックが反骨であると証明し続けた。妥協もこびることもなく、音楽一筋を貫き通したと言える。死は早すぎた。

 ◇聞く者に力与えた

 ▽音楽評論家、天辰保文さんの話 清志郎さんの根底には黒人音楽への敬意があり、それをエンターテインメントの形で日本に定着させた功績は大きい。権威への反逆も一貫していたが、それをユーモアにくるみ、さりげなく表現していた。実はシャイな人だったと思う。彼の音楽には「彼は常に信頼できる人であり、自分もしっかりしなければ」と、聞く者に思わせる力があった。

 
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俺にとって、清志郎はあまりにもデカい存在でした。
「今までありがとう」
今はそれしか言葉が出てこないです。
LA MOSCA URL 2009/05/03(Sun)15:14:58 編集
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鳥井賀句